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魔力の泉5 俺「ストライクウィッチーズでしたか」 作者 ID HluQK89w0 207 名前: 魔力の泉 [sage] 投稿日: 2010/11/19(金) 14 52 09.82 ID HluQK89w0 久しぶりに投下しようと思う 前回は随分前 俺「ストライクウィッチーズって?」の 133から 主任「おかえり俺くん、戦闘データは問題無かったわ それと、例の物完成したから、部屋に置いておいたわ」 俺「ありがとうございます・・・あと人数分完成しましたか?」コソコソ 主任「もう少しかかるけど次の出動には間に合わせるわ」コソコソ 坂本「俺、少し話があるのだが良いか?」 俺「はい」 坂本「では、ミーナの執務室まで来てくれ」 俺「わかりました、すぐ用意します」 209 名前: 魔力の泉 投稿日: 2010/11/19(金) 14 57 24.57 ID HluQK89w0 ミーナ「で、坂本少佐、俺くんについての話って何かしら?」 坂本「うむ、俺はしばらく実戦に組み込まないと相談していたのだが 今日の戦闘を見て気が変わった」 ミーナ「簡単な報告は聞いたけど、何があったの?」 坂本「今回の戦闘は全て俺が単独で撃破した、それだけだ」 ミーナ「どういうこと?ペリーヌさんとルッキーニさんもいたのでしょ?」 坂本「ペリーヌに聞いたのだが、私が到着したときには中型しか残っていなかったのだが 俺一人で小型のネウロイ約20機前後の一瞬で掃討したんだそうだ しかも、残りの中型2機も私の目の前で一瞬で撃破したのを確認している」 ミーナ「それはすごいことね・・・」 坂本「だが、俺の戦い方は危うすぎる まるで、生き急いでいるような感じだ・・・」 ミーナ「じゃあ、なおさら、実戦に組むわけには・・・」 坂本「逆だ、俺に仲間の存在を認識させるには実戦に組まないと 何時まで経っても理解できないぞ」 ミーナ「判ったわ、美緒あなたが彼を導いてくれない?」 坂本「わかった、責任持って導いてやろう」 210 名前: 魔力の泉 投稿日: 2010/11/19(金) 15 02 34.73 ID HluQK89w0 コンコン 俺「俺です、話があると聞いて来ました」 ミーナ「どうぞ」 ガチャ パタン 俺「話って何でしょうか?」 ミーナ「まず今回の戦闘についての詳細な報告をお願いします」 俺「はい、まず通信の後、南西に向かい、ネウロイ中型2機、小型21機を発見 足止めのため、小型を殲滅及び中型への攻撃を開始 坂本少佐がコアの位置を発見し、中型の殲滅完了で終了です」 坂本「しかし、すべてを自分一人で行った、が抜けているな」 俺「戦闘中ですので、そのような事は関係無いかと思いますが・・・」 ミーナ「そうですね、ですが我が501統合戦闘航空団 通称ストライク・ウィッチーズに臨時とは言え所属しているのですから 仲間との連携を取るために、頑張ってもらいますよ」 212 名前: 魔力の泉 投稿日: 2010/11/19(金) 15 07 39.47 ID HluQK89w0 坂本「という訳で、今後、私の下で動いて貰う事となった まぁ、そちらの新兵器のテストに支障の出ない範囲でだがな」 俺「はぁ・・・了解しました・・・話は以上ですか?」 ミーナ「えぇ、それでは戻ってもよろしいですよ」 俺「では、失礼します」 ガチャ パタン コツコツコツ・・・ 坂本「納得いかないような顔だったな」 ミーナ「仕方ないわ、彼には仲間の大切さを知って貰った方がいいわ 全てを自分で守るのではなく、皆で全てを守るという事をね」 213 名前: 魔力の泉 投稿日: 2010/11/19(金) 15 12 40.77 ID HluQK89w0 ワイワイガヤガヤ シャーリー「俺の活躍、凄かったなー」 リーネ「そうですね、一瞬で中型ネウロイやっつけちゃったんですよー」 エーリカ「えー、見たかったなー残念」 バルクホルン「ほう、そんなに強いのか、一度手合わせしたいな」 ルッキーニ「ごーはーんーまーだー?」 メイド「皆様お揃いになっておられない様ですので、もう少々お待ちください」 ペリーヌ「よした方がよろしいですわよ、自信が無くなりますもの」 エイラ「なアなア、どうやってやっつけたンダ?」 ルッキーニ「んーとね、ビューン!!で、ドカドカーンって!!」 ペリーヌ「その説明では誰も判りませんわ とりあえず判っていることは『超反応』という固有魔法を使うことで 信じられないような速度で動く事ができるということですわ」 芳佳「へー、見てみたかったですねー」 214 名前: 魔力の泉 投稿日: 2010/11/19(金) 15 19 05.64 ID HluQK89w0 サーニャ「俺くん来た・・・」 俺「あっ、遅れてすいません 少しミーナ中佐と坂本少佐に呼ばれてました」 ミーナ「皆、遅れてごめんなさいね」 坂本「遅れてすまん、夕食にしようか」 バルクホルン「よし、俺の隣に・・・」 ルッキーニ「俺のとなりー」スチャ バルクホルン「・・・じゃぁ反対側・・・」 エーリカ「明日、固有魔法見せてよー」スタン バルクホルン「た、対面側に・・・」 坂本「どうかしたか?バルクホルン?」 バルクホルン「(出遅れた)い、いえなんでも・・・」ウグググ ミーナ「明日は午後から対抗戦やりますから、皆準備しておいてね それにしても美味しい過ぎて食べ過ぎてしまいそうね・・・」 メイド「気になるようでしたら低カロリーで美味しいものをお作りしましょうか?」 ミーナ「・・・いいわね、今度是非お願いするわ」ニッコリ 215 名前: 魔力の泉 投稿日: 2010/11/19(金) 15 24 15.58 ID HluQK89w0 エーリカ「ねぇねぇ、俺の魔法って具体的にどういうものなのー?」 俺「俺の固有魔法『超反応』は身体能力及び感覚神経を数倍まで引き上げ 高速で行動が出来る強化系の魔法ですね」 坂本「なるほど、そういう事か・・・ストライカーの能力も合わさって 消えたように見えた訳だな」 俺「そうですね、ただ、連続して発動できない上に、制限時間は約5秒で 1日に約30秒しか使用できないんです 強力なようでも制約がありますね」 ペリーヌ「それでも強力な事には違いありませんわ そういえば、特殊兵装ってなんですの?」 俺「あぁ、まだ調整も済んでいないようなんですけど 強力な火器を装備し、多数の武器を収納する 移動武器庫の役目も果たす 大型のストライカーオプションです」 シャーリー「あのでかいコンテナの中身かー」 俺「そうですね、まだ調整とメンテナンスが終わってないみたいですが 大型のネウロイも一撃で破壊できますよ まあ、ビーム兵器以外の攻撃の弾薬代は半端なくかかりますけどね」 218 名前: 魔力の泉 投稿日: 2010/11/19(金) 15 29 36.98 ID HluQK89w0 バルクホルン「決戦兵器みたいなものか」 ミーナ「最近は大きな作戦が行われる予定は無いから、テスト運用だけで終わりそうだわね」 俺「使わないに越したことは無いですね」 エーリカ「テストの時は見てても良いよね?」 俺「見てるだけなら良いかと思う」 ルッキーニ「メイドー、デザートまーだー?」 エーリカ「あー、わたしもー」 メイド「今お持ちします、ルッキーニ様、ハルトマン様」 ルッキーニ「わーい」 エーリカ「やったー」 エイラ「メイドのデザートは美味しいカラナ」 サーニャ「そうだね」 ミーナ「食事が終わったら各自自由待機で 今夜の哨戒はサーニャさんとエイラさんにお願いしますね 予報は出ていませんがお昼のことも有りましたから気をつけて」 魔力の泉6 へ
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1940年、スオムス義勇軍独立飛行中隊、通称『いらんこ中隊』 その中隊に新人の俺とエイラが加わったら、というお話 俺「ストライクウィッチーズかもしれない」から If 1 -カウハバ基地- If 2 -初陣- If 3 -臨時空軍基地- If 4 -ばたばたミッケリ基地- If 5 -カールスラント- If 6 -高揚- If 7 -侮蔑の鉄塊- If 8 -信用- If 9 -幼い意識- If 10 -見えるもの、見えないもの- If 11 -新人達の前夜- +Ifの俺とエイラ設定 名前:If俺 階級:軍曹 身長:165cm 年齢:18歳 所属:カールスラント空軍 JG27 使用機材:メッサーシャルフD 使用火器:スオミ1932短機関銃 撃墜数:0 アドルフィーネ・ガランドに拾われ、カールスラント軍に入隊 訓練もろくにさせられずにガランドに無理やり連れられてJG27に入隊、最前線の補給係を勤めた カールスラント空軍内部のウィッチや軍人からは気味悪がられ良い扱いを受けていない ガランドの意向でスオムスのインモラ基地に異動され、本格的なウィッチの飛行訓練を受けている エイラとはインモラ基地で出会っていた 性格は新人らしく真面目らしいが、毒を吐く時は汚い言葉を平気で使う カールスラント軍人を快く思っていない 名前:エイラ・イルマタル・ユーティライネン 階級:軍曹 身長:142cm 年齢:10歳 所属:スオムス空軍 使用機材:バッファロー 使用機材:スオミ1932短機関銃 撃墜数:0 幼いエイラ、新人軍曹 俺と同じくインモラ基地でウィッチの飛行訓練を受けている 俺とは初期の飛行訓練を同じ時期に終了した同期に当たる 子ども扱いをされるのを嫌う いたずら好きで新しいものに好奇心旺盛 髪は短髪、胸はぺったんこ コメント 山無し落ち無しのもしもストーリー 感想なり意見なりご自由スペースです、書いて貰えるともれなく狂喜乱舞して喜びマス コメントテスト -- 名無しさん (2011-04-30 14 57 51) キャラを上手く捉えて生かしてる。いいセンスだ -- 名無しさん (2011-04-30 23 40 10) ウルスラが使ってるのってMG151/20ですよ -- 名無しさん (2011-05-23 15 30 02) ちなみに/13は存在しません 13mmなのはMG131ですよ -- 名無しさん (2011-05-23 15 32 03) 間違ってました…orz 教えてもらって感謝です~ -- If (2011-05-24 09 24 35) ウルスラのは15mmなのでMG151/15だ・ -- 名無しさん (2011-07-20 23 18 32) すいません間違えてコメント書いてしまいました -- 名無しさん (2011-07-20 23 21 59) 幼エイラかわいい@続き楽しみにしてます。 -- 名無しさん (2011-08-18 01 09 48) コレ続きないの?書いてくれると嬉しいんだけどなぁ・・・ -- 名無しさん (2011-10-25 01 16 43) 続き来ないかな・・・とても -- 名無しさん (2012-04-27 06 27 35) あ行age -- 名無しさん (2014-01-30 04 02 28) 名前 コメント - - -
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武器庫な俺 本スレ規制が解除されましたので本スレの方に舞い戻ってます。 皆様の空き時間を少しでも有意義なものにできたらなと思います。 感想、アドバイス等は常時受け付けておりますのでお気軽にどうぞ。 初SSですが頑張りまっす! 時系列的には映画の後になります。時間設定上ほとんどがオリジナルストーリーとなりますので本編沿いが良いという人にはおすすめしません。 SWの設定を事細かに調べたりして調整をきっちりしているわけではないので、原作設定集などを読まれた方にはもしかしたら矛盾点が見つかるかもしれませんが、あくまで私個人の想像(妄想)の話ですので「あ、おかしいな」程度に留めてくると非常にありがたく思います。 感想や応援コメは書く励みになります、本スレの方でも色々とアドバイスくださった方々感謝です! 俺「ストライクウィッチーズ…でしょうか?」 より あの日、俺は嘘を吐いた。 本当はわかっていたのに、勝算なんて砂粒ほどもありはしないってことぐらい。 気丈だけど誰よりも脆い彼女にはとても残酷なことだっただろうか。 でも、俺の戦う理由はいつだって一つだけだ。彼女を生かす、彼女の大切なものを守るために俺は空を駆けよう。 カールスラントの英雄、珍しい男性ウィッチにして世界中の誰もが知っている伝説となった人。 新たな局面を迎えるネウロイとの戦争に宮藤芳佳の前に現れたタイプとは別の人型ネウロイが現れる。 まるで彼を彷彿とさせるような戦い方をするそれは… シナリオ Prologue1 誰がために Prologue2 二人だけの総力戦 Episode1 反撃の日 Episode2-1 泣き虫お姉ちゃん Episode2-2 再動 Episode3 ウェポンマスター 累計閲覧者数 - 当日閲覧者数 - 先日閲覧者数 - いつもありがとうございます ( ゚∀゚) オールスター系への参加について ご自由にお使いください。ただその際にご一報いただけると助かります。 筆者より。 応援コメントありがとうございます! 私はお姉ちゃん一筋です、でも書いてる途中に目移りすることが多くなってて困ってます…( A`) コメント お姉ちゃんヒロインかな?続き期待しております -- 名無しさん (2012-04-01 07 23 21) おもしろいです続きが気になる -- 名無しさん (2012-04-01 11 35 14) 期待してます -- 名無しさん (2012-04-02 11 35 17) 固有魔法かっこよすぎ -- 名無しさん (2012-04-03 00 11 25) 楽しみ がんばって更新 -- 名無しさん (2012-04-08 08 58 12) 続きまだかな? -- 名無しさん (2012-05-03 20 13 40) 続き… -- 名無しさん (2012-05-14 22 31 42) 続き…続きを…はよ…お姉ちゃん分が足りない…… -- 名無しさん (2012-05-29 00 15 35) 続きーーーまだかーーー -- 名無しさん (2012-06-30 18 06 08) 名前 コメント
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投下スレ:俺「ストライクウィッチーズ……だと……?」712-725 第一話:杖つきウィッチ ――ブリタニア空軍司令室―― 僕「転属・・・ですか?」 司令「そうだ。君にはロマーニャにいってもらいたい。 知っているだろう?ガリア解放の立役者がいるところだ。」 僕「はぁ・・・なんでまた、そんな激戦地に・・・しかも自分がですか?」 司令「謙遜するな、ヘルゼーエン。君の能力は、英雄の集うかの501統合戦闘航空団といえど、決して見劣りするようなことはあるまい。」 僕「ですが、別に戦力が足りない、というわけではないでしょう? しかも聞いた話ではあそこは女所帯で、男の自分がいくには些か規律的に不味くないですか?」 司令「戦力に関してだが、ナイトウィッチと後方支援が同時にこなせるウィッチなど、どこにいたところで無駄にはならんよ。 それと、規律に関しては君ならさほど問題も起こりにくいだろう?」 僕「こっちはともかく向こうがどう思うかだと思うんですが・・・」 司令「向こうの隊長も君の受け入れに関しては特に渋ってはいない。まぁ頑張って馴染むことだ。」 僕「ちなみに拒否権は・・・?」 司令「すでに君の荷物は手配してある。荷造りも時間がかかるだろうからな。」 僕「・・・・・・了解です。司令。」 そう言って諦めたかのように彼は息を吐き、一言断って部屋を出た。 ――501統合戦闘航空団基地、執務室―― 坂本「新しいウィッチがくる?」 ミーナ「えぇ。予定だと、明日にはこの基地に到着するそうよ。」 坂本「なんでまたこんな時期に・・・」 ミーナ「突然の辞令でこちらもさっぱりなのよ。でも、書類を見ると夜間哨戒もこなせるウィッチで、能力も申し分ないらしいわ。 サーニャさんの負担が減るのはこっちも望ましいし、襲撃の頻度が増してる以上、戦力は多いにこしたことないでしょう?」 坂本「夜間哨戒・・・?ナイトウィッチは稀少だろう?そんな簡単に転属させていいのか?」 ミーナ「厳密には魔導針を用いるナイトウィッチじゃないらしいのよ。 なんでも、固有魔法で似たようなことが出来るとか。」 坂本「ふむ・・・優秀なウィッチならこちらも拒む必要もないな。ところで、なんでまた私だけ呼び出してそんな話をしたんだ?」 ミーナ「それなんだけどね。能力に関しては特に問題ないのだけれど、一つ問題があるのよ・・・」 坂本「・・・?」 ミーナ「そのウィッチ、どうやら男の人らしいのよね・・・」 ――翌日―― 基地に小型の輸送機が到着した。 降りてくるのはいくつかの荷物を抱えた下士官らしき若者と、杖をついたやや小柄な少年。 そしてそれを501の主だった面々が出迎える。互いに表情まで確認できる距離に近づくと、 立ち止まり互いに敬礼をかわした。先にミーナが声をかける。 ミーナ「501統合戦闘航空団、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐です。えっと…そちらの方は従軍士官かしら…?」 そう言ってどこか扱いかねるような口調で、杖をついた少年に視線を寄越した。 しかしそれを遮るように荷物を運んでいた下士官が先に声をかける。 下士官「えーっと…すいません、なにか誤解があるようですが付き添いは自分の方です。 少尉、そんなあわよくばこのまま帰ろうとか考えてないでとっとと挨拶してください。」 坂本「…?失礼だが、その杖…もしや目が…?」 その声に答えるようにかたわらの少年が下士官の前に出てきて一つ敬礼をした。 前髪に隠れているが、彼のその目は両目とも固く閉ざされている。 僕「申し遅れました。本日より501統合戦闘航空団に配属となりました、僕少尉です。 こんな目ですが、一応れっきとした航空ウィッチです。ヴィルケ中佐。」 ミーナ・坂本「………」 その言葉にミーナは頭痛をこらえるように頭を抑え、坂本は目を白黒とさせた。 ――基地内部―― ミーナ、坂本、僕少尉の三人は基地内をブリーフィングルームに向かって歩いている。 先頭のミーナは背後を気にするようにちらちらと後ろを向き、殊更にゆっくりと歩いていた。 ちなみに、最初は手を引いたほうがいいのか、測りかねていたが、足音がわかれば十分だと断られている。 そして、僕少尉は特に気にする様子もなくマイペースについてきている。 しかし痺れを切らしたかのように坂本が彼に声をかけた。 坂本「なぁ、僕少尉、といったな?」 僕「はい、なんですか?えーと坂本少佐。」 先ほど互いに自己紹介したとはいえ、もう声だけで個人を識別しているのを見て、 坂本は少し驚いたような顔をした。 しかし、それを口調に出さないように質問をする。 坂本「あぁ。少尉のことはいくらか書類だけなら知っているんだが、 本当に航空ウィッチなのか?いや失礼を承知で聞く。その目でそもそも戦えるのか?」 問いつめるようなその声を特に気にした様子もなく、彼は気楽な様子で答えた。 僕「まぁこんな杖もってますし、気になりますよね。…今はほかのメンバーのところに向かってるんですよね? 丁度いいのでみなさんの前で自分の固有魔法をお見せします。」 そしてしばらくして、目的の部屋にたどり着いた。先にミーナと坂本が入り、僕少尉もそれに続く。 軍服こそ着ているが、片手に杖をついた少年が 部屋に入ってきたことに、部屋にいたメンバーは動揺したかのようにざわめいた。 そしてそのざわめきを打ち消すようにミーナが声を出す。 ミーナ「皆さん!今日から私たち501航空団に新しい仲間が増えました。それでは、少尉。」 その言って隅に控えていた彼を前に促す。 坂本が真ん中まで手を引こうかと一歩踏み出したが、平然と真ん中まで歩いていくのを見て思いとどまった。 そして、まるで見えているかのようにぐるりと見渡し、人呼吸おいた後喋りだした。 僕「えーと、ブリタニア空軍から本日付けでこちらに配属された僕少尉です。 ・・・皆さんが聞きたがっているだろうことから言いますと、 自分は目が見えません。先天性の障害らしく今の技術では治せないらしいです。」 その言葉に彼が入ってきた時よりもさらにざわめきが大きくなった。それを代表するようにバルクホルン大尉が声をかける。 バルクホルン「おい!そんな目で本当に戦えるのか?私たちは命を懸けてネウロイと戦っているんだぞ!」 その言葉には周囲も同意のようだ。彼のもとに皆の視線が集まる。 僕「えー、それに関しては固有魔法をみてもらうのが一番手っとり早いんですけど・・・」 そういうと少尉の体を淡い光が包む。 ウィッチが魔法力を使う際に起こる光だ。それと同時に彼の額から後頭部にかけての髪の毛が白く染まる。 黒髪と合わせ、彼の使い魔、オオタカと同じ色だ。 しかしそれ以上に、皆は彼の固く閉ざされていた目が開かれたことに注目した。 彼はその、黄色い虹彩に比べて小さい黒い瞳孔をもつ、ちょうど猛禽のような目を晒すように前髪をかきあげ、 それをポケットから取り出したカチューシャで固定する。 ルッキーニ「おぉ、とりー!」 僕「あ、ちなみに目を開いているからって魔法力で目が見えるようになったわけじゃないです。」 そう言うと彼は、自分の固有魔法が空間知覚であること、 連続使用は魔法力の消費を抑えても半日ももたないため、普段は使わないようにしていること、 自分の中で目を開くことを魔法力を起動するトリガーとしているため、普段は眼を閉じていること、 生まれてから10年以上を魔法力の存在を知らずに過ごしていたため、日常生活を送る上で問題はないこと、 そういったことを訥々と語る。 そこまでを聞いて、横に控えていた坂本が声をかけた。 坂本「それで、その能力はどれくらいの距離を知覚できるんだ?10数メートル程度なら戦場ではほぼ役に立たないと思うが…」 僕「長時間の戦闘を前提とするなら周辺1kmほどが限界ですね。 魔法力の消費を考えなければ、索敵半径は最大10kmほどまでは伸ばせます。 ですが、それも全方位への知覚を前提とした場合で、一方向に絞れば知覚可能距離は倍くらいにはなると思います。 まぁナイトウィッチに比べればたいした距離じゃないですけどね。」 最大20キロ先までの空間知覚が可能。確かにナイトウォッチの魔導針による索敵距離には到底及ばないが、 気軽に言われるその途方も無い数字に、そこにいる全員が驚愕した。 僕「まぁピンとこない人もいるかと思うんで…」 と周囲を見渡していたが、何かに気づいたかのように視線を止めた。 ちょうどその目の先にはペリーヌ、そしてその後ろに 興味がなさそうにタロットカードをいじっているエイラと熟睡しているサーニャがいる。 彼の視線につられて全員がそちらを見た。さすがにエイラもそれに気づく。 エイラ「ん?どうしタ?」 僕「それタロットですよね?テーブルに何枚か伏せてもらえますか?」 遠目に手に持ってるものをあっさり当てられたことに少し驚きつつも、 とりあえず指示に従い、適当にシャッフルして三枚ほど伏せる。 エイラ「それでどうするんダ?」 僕「今から順番にカードの中身を当てます」 その言葉に皆が息を呑んだ。どう見ても中身は見えていなかったし、 確かにこれで中身を当てるようなその魔法は間違いないだろう。 僕「じゃあ行きますね。貴女から見て左のカードから、太陽のカードです」 指示通りエイラが左のカードを開くと、彼の言うとおり太陽のカードが現れた。 エイラ「せ、正解ダ…」 エイラがそう言うと遠巻きに見ていた他のメンバーからもどよめきが起こる。 しかし、彼のカード当てはまだ続く。 僕「真ん中のカードは隠者、そして右のカードは…塔ですか。あんまり良いカードじゃないですね。」 順番にカードをひらくと、残りの二枚も彼の言うとおりのカードであった。 シャーリー「へー!すごいなぁ!!」 ルッキーニ「すっげー!」 何人かからは賞賛の声が上がり、最初は少し胡散臭そうな顔をしていた者、 特にペリーヌも素直に驚いていた。 しかしそのとき、ハルトマンが何かに気づいたように手を上げた。 ハルトマン「ねぇねぇ!もしかしてその能力ってお風呂覗いたりもできるんじゃない!?」 すかさず一人が反応した。ダンッと机をたたきながら立ち上がる。 エイラ「何ダト!?サーニャの裸を見たら許さないからナ!!」 その声に少し戸惑うように彼が答える。 僕「まぁ出来るかできないかで言ったら出来ますけど… えーと…正直覗きっていう行いがイマイチピンと来ないんですよね。 男だと女性の体を見たいって思うのが普通なんでしょうか?」 その言葉に、皆が口を閉ざした。しかし彼は更に続ける。 僕「でも、皆さんもプライバシーがあるでしょうし、基地内では許可があった時以外 この目を使わないことを約束します。口約束じゃ信用できないなら誓約書等を用意してもらっても構いません。 さっきも言ったように、日常生活を送るのにそれほど支障はないので。」 ミーナ「わかったわ。それに関しては貴方を信用します。皆さん、いいですね?」 ミーナのその言葉に特に異論は上がらなかった。生まれつき目が見えない、という事実がいい方向に働いたようだ。 しかし、 僕「あ、でもさっき偶然見えちゃったんですけど、なんかあっちの方にゴミ置き場の隣に ベッドや家具がある部屋がありましたけど、あれはなんですか?物置かなんかですか?」 と隊員の私室がある棟の方を指さす。おおよそであるが、それはバルクホルンとハルトマンの部屋の方を指しているように見える。 宮藤、リーネなどは何か地雷を踏んだかのように俯いてしまった。 バルクホルン「…残念だが。」 バルクホルンがプルプルと震えながら声を出す。 僕「え…?」 バルクホルン「それは私とハルトマンの部屋だ!!!勝手に覗くな!」 僕「え!?あ、すいません!」 そんな様子をシャーリーとルッキーニ、さらに、 何故か当人であるはずのハルトマンが指をさしながら爆笑していた。 第二話へ
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※三ヶ月ほど間空きましたが再開します。 超遅筆なのでいつ投下できるか、そしていつ終わるか分かりませんが。ルートは未定です 俺「ストライクウィッチーズである」 816-826 1945年 某日 アドリア海 上空 ミーナ「右80、左30、中央70、結構な数ね」 バルクホルン「勲章が飛んでいるようなものだな」 エーリカ「久々にスコアが稼げるね!」 ミーナ「バルクホルン隊は左を、ペリーヌ隊は右、私と少佐はコアを探します、宮藤さんは援護に回ってください」 「「「「了解」」」」 ―――――――――― ―――――――― ―――――― エーリカ「こっちも20!」 次々とネウロイが撃墜されていく。その時だった ミーナ「何か来るわ」 宮藤「まさか、敵の増援!?」 坂本「いや、違う。あれは……」 俺「戦闘なんてくだらねぇぜ!俺の歌を聞けぇぇ!!」 ペリーヌ「なんですのあれは!」 声のした方向を見ると、そこには銃ではなくギターを持ち、アンプを装備したストライカーをはいた青年がいた バルクホルン「どこのアホだあいつは!」 リーネ「あ!あの人狙われてます!」 複数のネウロイからビームが放たれる。しかし青年はその弾幕をものともせず、すべて回避する 宮藤「す…すごい」 俺「うぉぉぉぉ!!いくぜ!!」 参考 そう叫ぶと青年はロックを歌いだした バルクホルン「いいかげんにしろ!貴様の行為は軍務の妨げになっている!速やかに退去しなければ撃ち落とすぞ!」 エーリカ「ちょっと!トゥルーデ!」 俺「~~♪」 ―――――――――――――――――――――――――――――― ―――――――――――――――――――――――――― ―――――――――――――――――――― しばらくすると、急にネウロイが撤退を始めた ミーナ「急にネウロイが撤退するなんて…どうして……」 坂本「この距離なら追撃できるが…どうする?」 ミーナ「やめておきましょう。陽動かもしれないわ」 坂本「了解。全機に通達。一度基地へ帰塔する」 俺「待てよ!俺の歌はまだ終わってないぜ?!」 俺「なんだよ…俺の歌が聞けねぇってのか?」 バルクホルン「待て。そのまま動くな。貴様を拘束する。基地まで来てもらおうか」 青年が去ろうとしたところに、バルクホルンは銃を向ける 俺「おいおい、民間人に銃を向けるのか?」 バルクホルン「黙れ!貴様の行為は軍務を妨げた。あと、それについて聞かなければならない。この距離では逃げられないだろう。観念しろ」 青年の妙なストライカーを見ながら言い放つ 俺「それはどうかな?」 そう言うと青年はバルクホルンに背を向け、急加速していった。 バルクホルン「待て!」 ダダダダダダダダ 弾を放つが青年は軽々と全ての弾を回避していく バルクホルン「クソッ!」 ミーナ「やめなさい!バルクホルン大尉!」 追い掛けようとしたところを止められる バルクホルン「しかし!」 ミーナ「隊長命令よ…」 バルクホルン「クッ……了解…」 青年の姿は見えなくなっていた 俺の歌をきけぇ!2
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俺「ストライクウィッチーズらしい」 839-848 839 :624ストライくレイヴン[]:2010/10/26(火) 03 23 05.91 ID C4ViCRfG0 ハンガーに帰還― 俺(今度はハンガーの天井にこすらないように入らないとな…) ガチャンガチャン… バシュー… 俺「ふぅ…」 坂本「二人ともご苦労だったな。やるじゃないか俺。まさか初対戦でバルクホルンに勝つとは思わなかったぞ」 宮藤「本当にすごかったです俺さん」 俺「ほとんどまぐれですよ。いくら一週間前に説明したとはいえ、実際には大尉は俺の機体の性能を今日はじめて見たんですから」 バルクホルン「そんなことはないぞ」 ペリーヌ「バルクホルン大尉!?」 バルクホルン「お前だって私たちの戦い方を今日初めて目の当たりにしたはずだ。それに実戦じゃ常に敵の能力は未知数だ。私に勝ったお前は充分戦力になるとわかった」 バルクホルン「ようこそ第501部隊へ」 スッ バルクホルン「どうした?お前の世界では仲間に握手を求める習慣はないのか?」 841 :624ストライくレイヴン[]:2010/10/26(火) 03 27 41.80 ID C4ViCRfG0 俺「い、いや。そんなことない…。こちらこそよろし…」 俺(うっ…なんだ…めまいが…) ふらっ… シャーリー「お、おい大丈夫か?」 坂本「あんな特殊機動をしたんだ。体に相当負担がかかってるんじゃないのか?」 俺「い、いや。つまずいただけです。あんな機動をするんで対G関係の軽減装置は大量についていて、外から見るほど身体的ダメージはないんですよ」 エーリカ「ふーん」 俺「あらためてよろしく。みんな」ニコッ ルッキーニ「ねーねー今日こそは俺の歓迎会やろーよー」 シャーリー「そういやすっかり忘れてたよなー。やろーぜ、やろーぜ。なぁいいだろ中佐?」 ミーナ「…そうね。ずいぶん遅れてしまったけどやりましょうか」 ルッキーニ「やったー今日はごっちそーごっちそー」 俺「あのー、それって今日やるんですか…?」 842 :624ストライくレイヴン[]:2010/10/26(火) 03 32 42.02 ID C4ViCRfG0 エーリカ「あったりまえじゃーん?俺は嫌なの?」 俺「いやー…実はさっき海中に潜ったんで、機体の中に残った水抜きと浸水箇所のチェックをしないといけなくて… この機体を一番知ってるのは俺なんで、俺がやらないと」 坂本「…それじゃあ仕方ないな。また今度にするか」 ルッキーニ「えーそんなぁ…」 シャーリー「まぁまぁ、少佐もまた今度って言ってるんだし。なっ、ルッキーニ」 ルッキーニ「うじゅぅ…」 宮藤「で、でも私今日はいつも以上に腕によりをかけて俺さんのためにお料理作りますね」 俺「それで頼むよ、ごめんな」 バルクホルン「…」 俺「どうしたのさ?」 バルクホルン「い、いい加減手を離してくれないか…///」 俺「やだ」ニコッ 843 :624ストライくレイヴン[]:2010/10/26(火) 03 37 36.03 ID C4ViCRfG0 エーリカ「ヒューヒュー。おあついねーお二人さーん」 エイラ「サ、サーニャ見ちゃだめダ!」/// ガッ サーニャ「な、何するのエイラ?」 ペリーヌ「ふ、不潔ですわッ」 バルクホルン「ど、どういうつもりなんだ俺!」 俺「いや、賭けの約束を忘れて逃げられちゃこまるなー…って思って」 バルクホルン「な、なんのことだ…?」 シャーリー「あれれー?カールスラント軍人が一回した約束を反故にするなんていいのかぁ~?」 バルクホルン「なっ!?お前らあの無線の内容をきいていたのか?!」 エーリカ「ここにいる全員聞いてたよー?」ニヤニヤ 俺「さーて証人もいっぱいいることだし何をしてもらおーかな」 俺「これから今日一日俺のことをお兄ちゃんと呼んでもらうとか、女装させられたお返しに男装してもらうとか…」 バルクホルン「ふ、ふざけるなっ!男装はともかく、おっお前のほうが私より年下じゃないか!」 俺「じゃ、男装はいいの?」 844 :624ストライくレイヴン[]:2010/10/26(火) 03 42 58.79 ID C4ViCRfG0 バルクホルン「き、貴様というやつは…」 ピョコン 俺「ちょ、ちょっと待って!!それは…ヤメテッ!?い、いてててたたたた…て、手が握りつぶされる…」 バルクホルン「もっと、マシで健全的なお願いはないのか~?え?どうなんだ~?」/// ギリギリギリギリ… 俺「わ、わかりました。今日これから機体の整備するの手伝って下さいっ! 、装甲を動かして水を抜かないといけないんで、トゥルーデのこの馬鹿力があると助かるんです!!是非お願いしますっ」 バルクホルン「ふん、マシなお願いもあるんじゃないか。最初から言え。馬鹿者が」 みんな「はははははは」 俺(馬鹿力とか、トゥルーデって言っても怒らなかったな…本当に認めてくれたみたいだ…) 俺「は、はははははは」 坂本「じゃあ、夕食の時に皆で食堂に集合だ」 ―夜、ハンガーにて 俺「もう大体終わったんで、先帰ってくれていいよトゥルーデー」 845 :624ストライくレイヴン[]:2010/10/26(火) 03 47 51.28 ID C4ViCRfG0 バルクホルン「お前はどうするんだ?」 俺「最後に電装系のチェックだけコクピットでやってから行くよ」 バルクホルン「わかった。それにしてもたった一度の出撃でこれほどの整備が必要とは…大丈夫なのか?」 俺「本来こいつは大量の人材と設備をもってしてやっと運用できる代物だから。 でも海水につかったりしなければ、普段の整備なら今日の半分以下の時間で充分さ」 俺「あと、出来れば先にお風呂に入らせてもらってから行きたいから、そうだな… もし6時半までに食堂に行かなかったら先に食べててくれていいって皆に伝えておいてくれないか?」 バルクホルン「それも承った。貴様が一番風呂とは気に食わんが…」 俺「しょうがないだろ中佐からの命令なんだから。みんなと鉢合わせないようにって」 バルクホルン「そうだったな。俺もほどほどにしておけよー」 846 :624ストライくレイヴン[]:2010/10/26(火) 03 52 40.57 ID C4ViCRfG0 食堂にて― ミーナ(彼は驚くべきスピードで皆と打ち解けている…本来なら隊の結束の面から喜ぶべき事のはずなのに…) ミーナ(私は今日のように彼が皆と打ち解けている姿を見ても…そんな気持ちにはなれない… むしろ今日のような彼の笑顔を見るたびに胸が苦しくて仕方なくなる…) ミーナ(彼は自分を雇ってくれといった…でも、それが本当に彼の意志によるものだったのかどうか…) ミーナ(私は…この世界にたった一人で迷い込んだ寄る辺もない、この世界の理も何も知らない彼の弱みにつけこんで 彼を無理矢理私たちの戦いに巻き込んだだけではないのかしら…) ミーナ(いいえ…実際にその通りだわ…) 848 :624ストライくレイヴン[]:2010/10/26(火) 03 56 28.71 ID C4ViCRfG0 ミーナ(だから彼が何もわからないうちに…あんな異常なことがあった初日にもかかわらず… 上に報告したらどうなるかを匂わせて、いかに私達が彼にとって都合のいい存在かを強調して彼を誘導した…) ミーナ(私達にはそれぞれこの世界に生きるものとして、戦う理由と責任がある… でも私はこれまで彼の戦ってきた理由も聞かずに、全く違う世界の自分たちの戦いに命を懸けさせている…) ミーナ(本当に彼は心から私達と戦う事に了承しているの…? 他に行く所が事がないと自分が誘導したために、甘んじて私達と戦っているだけなんじゃないの…?) ミーナ(私は、皆を守るためなら悪魔とでも取引するといったけど…私自身が悪魔となって彼と取引したんじゃないの…?) ミーナ(最低ね…私。まるで、伝承の中の人をだます悪い魔女みたい…) ストライくレイヴン6へ続く
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39スレ 俺「ストライクウィッチーズですねぇ341~351 341 :ウィッチーズが家族だったら 五日目:2010/12/21(火) 01 34 46.51 ID yaEABHMs0 シャーリー「う~ん・・・」 シャーリー姉ちゃんがリビングでなにか悩んでいる。机の上には何冊もの ファッション雑誌が広がっている。 俺「シャーリー姉ちゃん」 シャーリー「ん?なんだー?」 俺「どうしたの?さっきからうんうん悩んでさ」 シャーリー「今度の仕事の内容がいまいち決まんなくてねー どうしようか悩んでいるのさー」 シャーリー姉ちゃんはスタイルが圧倒的にいい。たぶん学校で一番だ。 学校では、男子たちからのファンクラブもできてるほどだ。 そのスタイルを生かして読者モデルのバイトをしたりしている。 つけられたあだ名は【グラマラス・シャーリー】 342 :ウィッチーズが家族だったら 五日目:2010/12/21(火) 01 40 42.37 ID yaEABHMs0 俺「どんな仕事か知らないけれど、協力できそうならことなら協力するよ」 姉ちゃんが困ってる時には助けてあげたい。自分がいつも助けてもらってるからね。 シャーリー「おっ!協力してくれるのか!でもここじゃやりづらいな・・・」 俺「?」 シャーリー「よしっ!さっそくあたしの部屋に来い!」 俺「ああ、わかったよ」 この時気づいておけばよかった。そしてやめておけばよかった・・・ 343 :ウィッチーズが家族だったら 五日目:2010/12/21(火) 01 45 06.07 ID yaEABHMs0 ----------------------------- シャーリーの部屋 シャーリー「ほらどうだ?興奮するか?」 俺「ちょ、ちょっと姉ちゃん・・・」 そう言ってシャーリー姉ちゃんは四つんばいになり、腕で胸をはさむ。 必然的に胸が強調される形になり、形のよい胸がグニュグニュと形を変える。 しかも格好は水着だ。地肌が見えるので余計に扇情的だ。 シャーリー「どうだ、あたしのおっぱい見て興奮するか?」 俺(なんでこんなことになったんだろう・・・) 346 :ウィッチーズが家族だったら 五日目 支援感謝:2010/12/21(火) 01 50 06.73 ID yaEABHMs0 ----------------------------- 少し前 シャーリーの部屋 俺『で、次の仕事ってどういう内容なの?』 シャーリー『んーとな、【今流行の大胆ビキニ】ってコーナーの写真らしいんだよ』 シャーリー『んで大胆なポーズを研究してたんだけどさ、さすがにあたし一人じゃ どうにもなんなくてねー』 シャーリー『そこにお前が来たというわけさ!』 俺『・・・え~っと、もしかして・・・』 シャーリー『ああ、お前にはこれから実験台になってもらうぞ!』 俺『え!ちょっと!』 シャーリー『じゃあたしは水着に着替えるな。見たいかー?』 俺『か、からかうなよっ!』 シャーリー『あはは、じゃ外出ててくれ、着替えたら呼ぶから』 348 :ウィッチーズが家族だったら 五日目:2010/12/21(火) 01 55 25.36 ID yaEABHMs0 ----------------------------- 俺(あれからなし崩し的に協力することになってしまった・・・) 俺(なんとかして止めさせないと・・・) シャーリー「なーなー俺、こういうのはどうだ?」 姉ちゃんは今度は胸を持ち上げて揺らしている。 やばい興奮どころか理性が持ちそうにない。 俺「う、うん。充分魅力的だと思うよ。だからもういいかな?」 シャーリー「適当に言ってる気がするが・・・まあいっか!」 よかった・・・これで天国という名の地獄から開放されそうだ・・・ シャーリー「じゃ頑張った弟にはご褒美をあげないとな!」 349 :ウィッチーズが家族だったら 五日目:2010/12/21(火) 01 57 14.55 ID yaEABHMs0 俺「へ?ご褒美?別にいいよ」 シャーリー「まーまーそう言うな!くらえっ!」 シャーリー姉ちゃんが突然突っ込んでくる。そして抱きかかえられる。 俺「モガッ!」 シャーリー「ほーらほーら!これなんて言ったっけ?ぱふぱふだったか?」 姉ちゃんの二つの柔らかい胸で顔が包まれる。 これはいろいろな意味でやばい。暖かいし・・・柔らかいし・・・息できないし・・・ 350 :ウィッチーズが家族だったら 五日目:2010/12/21(火) 02 00 11.94 ID yaEABHMs0 スゥーーーーー シャーリー「んっ・・・お、おい、あんまり息吸うなよ・・・」/// フゥーーーーー シャーリー「お、おいっ!わざとやってるだろ!?」/// 俺「ぷはっ!ち、ちがうって!ほんとに息が出来ないんだって」/// 姉ちゃんと抱き合いながらそう言い合う。姉ちゃんも、たぶん俺も顔が真っ赤だ。 コンコン 「「っ!?」」 351 :ウィッチーズが家族だったら 五日目:2010/12/21(火) 02 05 04.44 ID yaEABHMs0 芳佳「シャーリーさーん、もうすぐご飯ですよー!」 シャーリー「あ、ああー!今着替え中だからもう少ししたら行くなー」 芳佳「はーい!わかりましたー!」 タッタッタ・・・ あ、危なかった・・・今開けられてたら大変なことになってた・・・ シャーリー「あははっ!危なかったなあ!ま、あたしは見られてもかまわないけどな!」 俺「姉ちゃん・・・そういう冗談は勘弁してよ・・・じゃ先にリビングに 行ってるね」 シャーリー「ああ、わかったよ」 ガチャ バタン シャーリー「・・・」 シャーリー「あたしは【冗談】なんて一言も言ってないけどな」ニヤニヤ
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魔法使い 第1話「あなたはだあれ?」 339 :魔法使い[]:2010/10/27(水) 09 47 52.25 ID /EPDe6hQ0 96です。一応冒頭から書きます。 あと、厨二全開なのでご注意ください。 たった1人の師匠の教えを守って、俺はいくつもの世界を救ってきた。 一体どれほどだろうか?数えるのも馬鹿らしいぐらいだ。 だが、”救世主”というのはいい加減もう飽きた。 形だけの、もて囃されるだけの存在。 どこかに俺の求める安息の地はないのだろうか…? そう思いながら俺は新たな世界へと向かった。 第1話「あなたはだあれ?」 俺「ようやく着いたか…これが次の世界か」 この作業は何回やっても慣れない。 世界によって文明や時代が様々であり、例え宇宙人がいてもおかしくないのだ。 いつも通りの手順で世界を認識していく。 俺「ふむ…俺のと似た魔力が存在している…」 俺「この世界の彼女達は同業者なのかも知れないな」 そうぼやきながら、俺はある場所へ向けて飛んでいった。 340 :魔法使い[]:2010/10/27(水) 09 52 38.61 ID /EPDe6hQ0 ウーーーーーーーーーー ミーナ「みなさん、ネウロイが現れました!大型が1機のようです。」 ミーナ「トゥルーデとフラウ、宮藤さん、リーネさん、ペリーヌさんが出てください。残りの人は基地待機です!」 5人「了解!」 ブーーーーーーーーーーン ゲルト「宮藤はわたしの2番機に入れ、ペリーヌはハルトマンだ。リーネは後方支援を頼む」 エーリカ「ちゃっかり宮藤を指揮下にいれるんだねー」 ゲルト「なっ//そんなつもりじゃないぞ!適当に割り振っただけだけだ!!」 エーリカ「はいはーい、それよりもうすぐでしょ?」 宮藤「あ、あそこです!」 ペリーヌ「ネウロイですわ!」 リーネ「行きましょう!」 ダダダダダダダ 341 :魔法使い[]:2010/10/27(水) 09 58 40.19 ID /EPDe6hQ0 ゲルト「くっ…硬いな」 リーネ「私の攻撃も通らないなんて…」 ???「情報どおりだな、こいつがネウロイか…」 ???「とりあえずお手並み拝見といくか」 ペリーヌ「なんですのあなた!?いつの間に…」 普通、魔法には呪文詠唱が不可欠である。 しかし、俺の魔法は独自の術式によりそれを簡略化することができる。 すなわち予め定められた言葉を唱えるだけで、魔法が放てるのだ。 フレイムシュート ???「焼き尽くせ!炎の弾丸!!」ゴオッ ドォン ドォン ドォン フィジカルブースト ???「硬いな…ならば直接だ。身体強化!」キィィン ヒュン ドゴッ ???「これがコアか…綺麗な赤色をしている。まあ破壊させて貰うがな」バキッ パリィン キラキラキラキラ 342 :魔法使い[]:2010/10/27(水) 10 03 34.80 ID /EPDe6hQ0 宮藤「うわー、ネウロイ倒しちゃいましたよ!?」 エーリカ「しかも変な格好してるね」 ゲルト「どうやら聞かねばならんことは多いようだ…」 ゲルト「おい!そこのお前何者だ!名前と所属を言え!」 俺「ストライクウィッチーズ…か。自己紹介しよう。名前は俺、所属はなしだ。」 ゲルト「その奇妙な格好はなんだ?ウィッチなのか?」 俺「いや、俺は”魔法使い”だよ」 ゲルト「はぁ?何をわけのわからんことを…」 俺「それより何か食べさせてもらえないか?長旅で腹が減ってるんだ」 ゲルト「お前みたいな怪しい奴に食わせる飯はない!」 エーリカ「まぁまぁいいじゃん、悪い奴じゃなさそうだし」 宮藤「そうですよ!ネウロイを倒してたんだから、私達の味方ですきっと!」 ゲルト「む…しょうがない、とりあえず基地まで連行だ」 343 :魔法使い[]:2010/10/27(水) 10 08 34.52 ID /EPDe6hQ0 基地に連れてこられた俺は、11人を前に説明した。 世界を渡り歩いていること、”救世主”をしていること、 魔法使いだということ、そしてこの世界のこと。 ミーナ「つまりあなたは…私達に協力しに来たってこと?」 俺「ああ、ネウロイを殲滅するには俺1人の力では足りない。 しかしこの世界には、ストライクウィッチーズという最強の魔女達がいるらしいじゃないか。」 ミーナ「信じるかどうかは置いといて…話はわかりました。上層部に…」 俺「おっとそれは待ってくれよ、俺の存在を報告されたらどうなるかわからん」 カムフラージュ 俺「ちょうどいい機会だ、1つ魔法を見せてやろう。―――隠蔽。」 俺の杖から光が拡散し、やがて収束していく。これは情報を操作する魔法の1種だ。 まるでそうであったかのように思わせる。 いや、そうであるように記憶を上書きする。 大きく変えるならかなりの魔力が必要だが、11人を12人にするぐらいなら大したことではない。 344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/10/27(水) 10 11 08.41 ID qqCGmKaV0 支援 345 :魔法使い[]:2010/10/27(水) 10 13 15.73 ID /EPDe6hQ0 シャーリー「一体何をしたんだ?」 俺「俺は昔からストライクウィッチーズに居る、ということにした。まあ先に知ってる奴には無効なんだけどな」 坂本「つまり…ストライクウィッチーズは12人だった、ということか?」 俺「ご名答!」 ミーナ「あなたを完全に信用したわけではありませんが、こうなってしまった以上認めるしかないようね」 俺「これからよろしくな!それより飯はまだか?」 宮藤「もう準備できてますよー」 ミーナ「もうこんな時間だし、食事にしましょうか」 ――――――――――――――――――――― 自己紹介が終わって、いよいよ食事の時間となった。 宮藤「俺さんの魔法って私達のと同じなんですか?」 俺「ちょっと違うかな、魔力が似てるから根本は同じなんだろうけど」 エーリカ「わたしにも使えるの?」 俺「それはちょっと難しいだろうな、術式が完全に我流だから」 エーリカ「かっこよかったのになーあの魔法」 346 :魔法使い[]:2010/10/27(水) 10 16 03.20 ID /EPDe6hQ0 ゲルト「それよりその長ったらしいローブとでかい杖はどうにかならんのか!」 俺「これでも俺の大切な相棒なんだぜ?ほとんど脱がないな」 ちなみにこのローブは魔力で編んであるから、ちょっとの攻撃なら防いでくれる優れものだ。 ゲルト「とにかくもうちょっとマシな服装をしろ!」 ペリーヌ「それにしてもよく食べますわね…そんなにお腹がすいてらしたの?」 俺「魔法使うと腹も減る気がするんだよ」 散々質問攻めにあった後、俺は部屋に案内された。想像以上にいい部屋で、過ごしやすそうだ。 そして、1人風呂から上がりようやく1日目を終えた。 次回予告 ようやくストライクウィッチーズに入ることが出来た俺。 しかし、一部のメンバーからは信用されてないようだ。 信用を得るためにはどうすればいいのか…その答えは… 次回、第2話「俺の魔法とウィッチの魔法」 魔法と魔法が交わる時、世界は変わり始める――― 347 :魔法使い[]:2010/10/27(水) 10 17 13.15 ID /EPDe6hQ0 今回の投下はここまで またある程度溜まったら投下します。 348 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/10/27(水) 10 18 42.17 ID QmW4eq2aO 乙! 349 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/10/27(水) 10 43 59.04 ID LsH1iktzO 厨二病か、ひかれるな 350 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/10/27(水) 10 44 21.29 ID 5uHqeDUeO 乙 これはいい厨二臭だ 魔法使い第二話
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俺「ストライクウィッチーズなんですよ ええ」 15-101 作者 ID u1ddxLGm0 総レス数8 俺「!?」 朝起きたら俺は驚いた。何が驚いたって、カラスに変身していたことだ。 ちなみに場所はベッドの上、ベッドにカラスが寝ている状態。 どうやら言葉は話せるようだ。 俺「そういえば、この近くに宮藤診療所があったな。行ってみるか。」 ~診療所~ 俺「とりあえず診療所に着いたが、いまいち入りづらいな。なんせカラスだし。元々人だったと信じてくれるだろうか。」 宮藤母「次の人、どうぞ」 俺「はーい」 宮藤母「あれ、声がしたのにだれも来ない・・・。」 俺「ここにいますよー。カラスですよー。」 宮藤母「カラスが話した!?気のせいかしら。」 俺「本当ですよーこれは現実ですよー。」 宮藤母「ええええええええええ!?」 宮藤母「これは夢。これは夢。これは夢」 俺「とりあえず正気を保ってください」 宮藤母「ええと、とりあえず魔力検査所に行ってみては?」 俺「魔力検査所?なんですかそれは?」 宮藤母「詳しくは知りませんが、魔力の有無を検査する場所らしいですよ」 俺「そうですか、ありがとうございます」バサバサッ ~魔力検査所~ 検査員「カラス?しっしっ」 俺「違いますよ、元は人間です」 検査員「む?魔力を検査したいのか?」 俺「そうですよ。今カラスですが何とかなりますかね?」 検査員「頑張ってはみる。ではそこに座って・・・いや、立ってくれ。」 ~試験終了~ 検査員「微力ではあるが魔力があるらしい。男なのに珍しいな。とりあえずはここにいてはどうだ?」 俺「そうさせてもらいます」 検査員「家族には連絡したのか?」 俺「いえ、一人暮らしなので」 検査員「そうか。まあ、ゆっくりしていきたまえ」 俺「ありがとうございます」 検査員「そうそう、君の部屋だが、B-6だ」 俺「そうですか、では」バサバサッ ~部屋~ 俺「いや、ドアを開けるのは大変だったな。人間でないと思ったより大変なものだな」 部屋の中は意外といろいろなものがあった。布団にテレビ、キッチンやテーブルを始め、本棚やよくわからない機械などがあった。 俺「せっかくだしどうすれば人に戻れるか試してみるか」 と、思った途端、人に戻った。 俺「うわっ!?」 どうやら戻ろうと思えば戻れたらしい。俺は馬鹿だった。 俺「とりあえず検査員の人に言ってみるか。」 ~検査所~ 検査員「なに、戻れた?」 俺「はい。割とあっさりと。」 検査員「カラスに戻ることもできるのか?」 俺「はい、この通り」バサッバサッ 検査員「そうか、ちょうどいい。この試作品のストライカーユニットをはいてみてくれんか?」 眼の前にあるのは真っ黒のストライカーユニット。 俺「はぁ、別にいいですけど」 検査員「では頼むぞ。飛べたら飛んでくれ。こちらはモニタリングしておく」 俺「はい・・・うわっ!?」 検査員「ふむ、どうやら飛べるだけの魔力もあるようだな。では・・・この第501統合戦闘航空団に入ってくれ。ちょうど兵を募集しているようだからな。これが地図だ。そうそう、検査所の前に落ちていたが、この槍は君のかね?」 俺「いえ、違いますけど・・・」 検査員「そうか、しかしここにあっても邪魔なだけだ、持って行ってくれ」 俺「はぁ、わかりました」
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――731部隊研究所跡地にて―― 俺「…武藤金義さん……僚機!?」 薄暗い廃墟の中に、困惑の混じった俺の声が響く。 突然明かされる教官からの言葉。頭の整理がつかない。 武藤金義…宮藤のモチーフになった人… 教官はその人の知り合い…? 俺「あ…あなたは元の世界…いや地球、日本から来た人なんですか?」 教官「さっき言った通りだ。約2年前…ネウロイのコアに触れ、この世界に来た。お前と同じようにな。お前の時代だと行方不明扱いされていたはずだ。」 俺「…えっ?…あっ……。」 質問したいことが山のようにあり、言葉に詰まった。 少しの沈黙の後、頭で教官へ問う事柄の優先順位を決め、どうにか言葉を発せられる状態になる。 俺「何で…俺のことを知っているんだ?」 警戒を交えているため、自分の上官だというのに言葉遣いを気にしなくなっていた。 教官「お前が一週間ほどロマーニャの訓練施設に訪れた時、ちょっとした知り合いから連絡を受けた。」 俺「知り合いって…」 教官「お前の偽りの親戚だよ。『今度501から訓練を受けに来る二等兵はネウロイとの共鳴者だ』…とな。」 俺「!!…おじさん…のことか?」 教官「あぁ。全く…本当に世話を焼きたがるジジイだ。」ガシャ…ギィ そう言って、教官は近くの椅子に腰を掛けた。 唖然として突っ立ている俺は、一度唾を飲んで更に質問を続ける。 俺「だとしてもっ、何で俺が日本から来たって…」 教官「それもジジイから聞いたんだ。『お前と同じく異世界から来た人物だ』と。いや、聞かなくても見れば分かる。今まで腐りかけた現代人を目にしてきたからな。」 俺「腐りかけって……いや、それはともかく、あなたは太平洋戦争時に武藤金義の僚機を担当していて…墜落している時にネウロイのコアを触ってこの世界に来た…」 日本の……1945年の、本物の兵士……―― 俺「なんでコアに触ったからって、あんたはこの世界に来れたんだ!?」 そして、何で俺もこの世界にいるんだ……? 今までのストライクウィッチーズの世界に来てからの経験により、元の世界から迷い込んだ人間は自分だけだと俺は思っていた。 しかし俺以外の人物も存在した。しかも2012年の日本ではなく1945年の戦時中からの来訪者―― 教官「お前は何も知らないのか?まぁ知らなくて当然といえばそうだが。」 聞いたことを一々確かめるように質問する俺に対して、教官は呆れながら応えた。 教官「元の世界とこの世界との間に出来てしまった『共通』により与えられてしまった『役』…それを繋ぐネウロイの存在による『共鳴』が在っ」 俺「ちょ待って、さっきから気になってた。その……共鳴者?だとか何か…」 俺が混乱してきたため、キーワードだけを抜き出して教官に尋ねた。 おじさんが死亡したため、俺は当然「ネウロイとの共鳴」や「特攻機梅花」の存在を知らない。ましてや自らが梅花を操縦できた「共鳴者」であることも。 教官「ネウロイのコアを触れることによって魔法力を持たない人間は共鳴する。だからお前は共鳴者だ。……501に届いていた梅花と言う名の黒い特攻機を知らないか?」 俺「黒い……――」 脳裏に、ハンガーに横たわるおじさんの死体とその付近に駐機していた黒い飛行機の映像が浮かぶ。 俺「――…あの時……ハンガーにあった飛行機?」 教官「研究により、共鳴者による操縦が可能になった機体だ。彼の巨大なコアを突破できた力も備えていただろう。そして…」ギィィ 身体を俺の方向へと傾けた重心移動により、椅子の軋む音が更に響いた。 教官「お前が共鳴者であるが故に、ロマーニャを…扶桑艦隊を…ストライクウィッチーズのウィッチ達を救うことも可能だったであろう。」 ――……? 俺「どういう…こと…ですか…?」 教官「理解出来ないのか?」 ――…いや、話の大体はなんとなく分かった……でも… 俺がネウロイとの共鳴者?元の世界でコアを触ったことが原因で…第一「共鳴」なんて、原作にはそんなの登場してないはずだ。 それより……どういうことだよ… 操縦できた?俺が?魔法力も才能も無い俺があの黒い飛行機で飛ぶことが出来た? …救えた?守れた? 俺が?…ウィッチを? …死んでしまった彼女達を…――? 『…ザザッ…き゛ゃああぁああああ゛……!!!……ザッ』 今となって思い返される、ロマーニャ基地待機室内の無線機に響いた501ウィッチ8名の、断末魔。 擦れた声と、聞いたことのない金切り声が混じったもの。 あまりにも唐突で、それが死の証拠であることの判断ができず「この声は元の世界の声優が演じることなど出来るのだろうか」という不謹慎な発想を感じるほど、俺には衝撃だった。 『ザザッ天城に被弾…っ…し…………暴……ザザッ……』 天城の状況を伝えた兵士の声。 二つを照らし合わせ、そしてようやく理解した。 彼女達は死んだのだと―― 俺「――…ひ…っ…」ビクッ 回想により、突如背筋に寒気が走った。声が漏れる。 俺「………何となくだけど理解は出来た。でもっ『梅花』とか『ネウロイとの共鳴』とかをどうしてそこまでいろいろな事を知って…」 今はその恐怖と戸惑いと後悔に近い感情を抑え、教官へと尋ね続ける。 教官「全ては此処、731部隊の存在により始まる。ネウロイとのコミュニケーション実験によって『共鳴』を解明し、それを軍事力の一部として利用し始めた――」 教官が俺に語り始める。 「731部隊」がストライクウィッチーズの世界にも存在したこと、魔法力を持たない通常の人間でも犠牲によってウィッチ以上の力を発揮する可能性を生み出す「共鳴」のこと、 「彼」がこの研究所にて実験を受けていたこと、 それらのことを、俺はロマーニャの訓練施設にいた時のように知ることとなった。 俺「――…か…彼がいたのはこの研究所だったのか……?」 教官「あぁ。彼少尉が飛行隊に所属されるまで、実験と監視の日々。必要以上に彼のことを研究員らは特別視していた。」 俺「それは勿論、魔法力を持つ珍しい男性ウィッチだからで…」 教官「…そうだ。しかし、それ以外にも理由が在る。根本的な、信じられない理由がな。」 俺「えっ…?」 教官「60年後の未来とは分からないものだ。訳の分からない技術だけが進歩し、人は廃れ、おれのいた日本とは大違いだ。」 俺「…?」 教官「ややこしいが原因を見せ付けたほうがいい。あくまで仮説…だがな。」 そう言うと、教官は部屋の奥に移動して荒れた本棚の裏に手を伸ばして何かを取り出し、 教官「とある現代の奴から、お前に見せろと言われてな。お前を此処に呼んだ理由でもある。」 ゴソッ…ドンッ 机の上に置いた。 ――…………は? 目の前に出てきたのは、 一台のノートパソコンだった。 俺「…え……パソコン?」 この世界にいたため、かなり懐かしく感じる。 パソコンには詳しくないが、多分機種は新しい。カメラがモニターの上部に付いている。 教官「軍の奴らにばれると厄介なんで隠していた。使い方は粗方教わった。変圧器等で電源コードの電力の調整をし、充電はしてある。」 俺「どっ、どういうことだよ?あんたホントに19よんじゅうごね」 教官「いいから動かしてみろ!最新だか何だか知らねぇが、お前にも扱えんだろ。」 俺「は…はい…。」 このパソコンを持ってきてから若干の苛立ちを見せる教官の口調に対して、俺は教官の軍人のマスクの下を一瞬だけ覗けたような気がした。 スイッチを押し起動させ、立ち上がるまでキーボードを軽く叩いてみる。 カタッ カタッ… 久しぶりの感覚だな……でも何で此処にパソコンなんて… 教官、誰かに教わったって言ってたけど…誰だよ現代の奴って… 俺「あの、初めてこれ見た時……驚きませんでしたか?光の本の中に人がぁー!とか」 おふざけ半分で聞いてみる。 教官「いいから見てろっ!!」 俺「…………。」 声を高めると共に感情をつのらせるのは軍人の習性であろうか。 デスクトップが表示されると、そこには幾つかのアイコンが在り、特に気になるものは無かった。 当然インターネットに繋ぐことなど出来ない。 教官「これを押してみろ。」 教官は映像ファイルのアイコンを指した。 …映像?何が映ってんだ?731の秘密とか? 俺はマウスでそのファイルをクリックすると映像が再生された。 俺「………?…誰?この人…。」 見たことの無い人が画面に映る。このパソコンのカメラ機能を使って撮影したようだ。 俺「えっと…この人は今、何処にいるんですか?」 教官「もういない。」 俺「は?」 教官「これは一応、お前への伝言と遺言だ。この機械は形見と言ったところだな。」 そして、その人の口が動いた―― 『ザッ…ザザッ…初めまして。お前の情報は教官からいろいろと聞いてな。』 『早速だが、現代からこの世界に来たお前なら…「ストライクウィッチーズ」と言うアニメ、そして「俺「ストライクウィッチーズ?」SS」を知っているだろう?』 『……この世界に来てしまうのなら、当然お前も「共通」を得てしまっているはずだ。』 いきなりなんだ…?共通…?そういえば教官もさっき言ってたよな「共通」って… 『お前は思っただろう。なぜこの世界に来たはずなのに、「自分はウィッチではないのか」と。』 『これから言うことはあくまで仮定だ…だが結論と言ってもいいだろう。もし今後のお前の行動に支障をきたすなら、聞き流していい。』 この人たちは……一体……―― 『……これから言うことに『お前』は疑問を持ってくれ。だがよく聞いてくれ。』 『それは…筆者はイチャイチャしたいだけだからだ。』 『自らを投影した「俺」という人物を使って、「萌えアニメ」内での恋愛を描く。』 『そして「俺」が望んだエンディングを迎えるために「ネウロイ」や「脇役」、「原作キャラクター」の思考さえも「筆者」によってコントロールされている。』 『いや、原作「ストライクウィッチーズ」さえも何万人もの人間が本当に殺し合った「戦争」を…いわば利用している。』 教官「それが一番初めの『共通』を生んだんだ。」 俺「え?」 『戦闘機や戦艦を出したとしても、結局は空想に思いを馳せる男性を主な対象とした「萌えアニメ」として変わりはない。アニメのヒロインとくっつく男は出てこないし、一応商売でもあるからな。消費者に良い想いをさせたい。』 『妄想である「萌えアニメ」SS内なら、「お前」は当然物事が上手くいくだろう。だが…』 『「現実」は違う。「自分」しかいない。つまり「俺」と「筆者」は全く別の存在だ。』 『鏡を見ればよく分かるだろう、自分の身体は「絵」や「空想」ではない「本物」だと……。』 俺「………何が……言いたいんですか…………?」 教官の方へ振り向いて尋ねてみるが、無視される。 『現実では叶わないから余計に…「筆者」の「俺」を活躍させたりウィッチと恋をさせたいという欲望がモロに出る……』 『そんな欲望で操作された世界に、「現実」の「お前」は来てしまった。だから既に「彼」という名の「俺」がいた。』 『だが…行動力がある「お前」はまだ良い方だ。「お前」以外にも「現実」からこの世界に来た「筆者」が数人いたが、「パソコンがある環境」から「戦地」に追い詰められたんだ、当然体力も無く、全員思い通りに行かずに絶望していった。』 『最初は誰もが張り切っていた。ストライクウィッチーズ世界に来たのだから。しかしすぐに今自分が居る場所が「現実」と気が付くと、「ウィッチとして活躍したい」「イチャイチャしたい」…それどころではなくなっていた。』 『「筆者」はウィッチ達と隔離され、そう甘くない「現実」同様魔法力は検出されなかった。魔法力の影響で容姿が優れているという原作の設定は中々痛いな。戦火の中で、いつ死ぬか分からない過酷な日々が続く。』 『「現実での俺は駄目だけど、この世界でなら行動できる」という考えは直ぐに消えた。「現実」で行動できないのなら、この世界で活躍したり行動することも当然困難だろう。』 俺「そんなこと……分からないじゃないですか……。」 モニターに向かって俺は呟いた。 今の俺には、宮藤がいる。そして彼や仲間を失った悲しみから救おうとしている。 『……この世界に来た「お前」なら、よく分かるはずだ…。』 『知識を語ることやパソコンの前で文字を打つこととは違った。ましてや「戦地」、自らの足で行動しなければならない。この世界さえも架空ではない本物の「現実」になった。』 『「妄想」が「現実」になる……「現実」の女の子と同様にウィッチ達はそう簡単に「お前」に惹かれはしないさ。この世界も「萌えアニメ」のように甘くはない…みたいだからな。』 『まぁ「現実」で女の子に惹かれている人物だったのなら話は別だが。』 俺「……………。」 『そしてあの時「現実」から逃げていた「お前」は、この世界での犠牲「すてごま」としての役を与えられたんだ。』 …捨て駒!?なんださっきから………馬鹿にしてるのか?それにこの人の言ってる意味が繋がらないし分からない… …っ………でも、かなり胸を抉られているのは確かだ…… 『まぁ…それらは「仕方ない」と言える。なぜおれがお前を「現実から逃げていた」と指摘できるか…それはお前のことが「書いてあるから」だ。』 俺「書いてある…?」 『インターネット一時ファイルに残っていた、この世界に来る前の2013年1月までの「俺「ストライクウィッチーズ?」SSまとめWiki」内のおれが読んでいたSSをデスクトップのフォルダの中に保存してある。取り合えずそのフォルダを開いてみろ。』 ……2013年って…この人は俺より未来から来たのか?…… 俺は流れた音声通りに、デスクトップ内の「SS」というフォルダをクリックして開いた。 今まで読んだことのある作品、読んだことの無い作品、2013年に投下されるであろう作品の題名が付いたアイコンが並べてあった。 『そして、その中の一番下にあるアイコンをクリックしろ。』 一番下にあるアイコンをクリックすると、保存していたのでオフライン状態であってもwebページが表示された。 そしてそのSSのタイトル―― 「731な俺」 俺「…知ってる…タイトルだ……。」 ……でも知ってても題名をただチラッと見ただけだったし、中身は読んだこと無いんだよなぁ…… なんか作者が途中で飽きちゃってバッドエンドで終わるって雑談板の人も言ってたし…… グッドエンドの分岐もずっと書かれて無いらしいし… 取り合えず、1話から読んでいく。全部で12話まで公表されている。 すると―― 俺「…えっ?これって……。」 教官「気がついたか?」 俺「まさか…このSSの主人公…『俺』は……」 マウスのホイールを回す速度が加速した。 ――俺「えー、本日より501戦闘航空団ストライクウィッチーズの一員として配属になりました、俺少尉です。どうぞよろしく。」―― 俺「……うそだ……彼の……『彼』のことなのかっ!!?」 『「731な俺」は正確にストライクウィッチーズの世界を描いてしまった。あまりの正確さ故に、元の世界…地球と、本当に実在したストライクウィッチーズの世界の星との架け橋の原因となるネウロイの媒体となった。』 俺「………は?」 『原作のアニメ「ストライクウィッチーズ2」には「731部隊」や「彼の存在」の表現というものが足りていなかった。だが本当のストライクウィッチーズの世界には……』 『「731部隊」や「彼の存在」があった。そしてその表現と原作の表現を加えた「731な俺」…あまりに正確なSSに気付いた「ネウロイ」は興味深く、侵略に有効だと感じただろう。しかもバッドエンド。結果、正体不明の宇宙からの侵略者「ネウロイ」はその二つの世界の圧倒的な「共通」を嗅ぎ付け、元の世界である地球へと介入してきたんだ。』 『先程から幾度も言っていた「共通」とは、スト魔女の世界と元の世界との繋がり、そして高度な性能を携えたネウロイの餌……ということになる。」 俺「待てよ…言ってることが無茶苦茶だし…意味が分からない。そんなの、仮説だとしても…」 『高度な知能を持ち、尚且宇宙を移動できるネウロイはインターネット等のメディアの発信源である有力な地球を利用した。あまりに正確な「共通」を持つ「731な俺」のバッドエンドな話を知り、それに完全に沿ってゆけば、501やロマーニャを壊滅させられると踏んだんだ。』 『アニメ1期のウォーロックの話は知っているだろう?ネウロイはコアからの情報を巣へと繋げられる。もちろん、コアを利用する「731部隊」や「彼」の存在は「共鳴」の実験をする段階でネウロイに監視され、危険度も認知されてるため、早急に始末されて当然だった。』 『そしてそこからもう1つ仮説を立てるとするならば…本来なら強力な力を持つ「彼」は約1年前にネウロイの奇襲によって両親共々殺されるはずだった。そうすれば原作どおり「彼」は登場しない。しかし、』 『「731な俺」の「共通」に満ち溢れたシナリオを実現するために、奇襲日をずらした。彼だけをわざと生かしたんだ。』 『「両親を失っている」という筆者のいわゆるストーリーを深めさせる演出、設定を忠実に再現させた。』 俺「だとしても、俺や教官や…この映像に映ってる人がこの世界に来る理由にはならない筈だ…。地球に介入って言ったって…そんなの「731な俺」の情報を得ればいいだけだし…俺達にコアを触らせる必要も無いんじゃ…」 教官「それだけじゃ不十分だ。……脇役、敵役、そして話に忠実で…適格な犠牲者がな…。」 俺「犠牲者…?…………!!…………」 『完全な作品の再現には完全な役者が必要だ。…この「731な俺」には「兵士A~K」と言う11人の非ウィッチ、通常の人間も登場する。台詞はまさに「やられ役」といったところだ。A、B、C、は731の実験で死亡し、』 教官「全ては…身勝手な作者の…妄想の…演出の為だけに利用され……死なされた。」 『D、Eは501基地に所属となり、Dは「彼」がジェットストライカー出撃時、突如出現した大型ネウロイの攻撃により死亡した…』 教官「この「731な俺」とか言う駄作が存在しなければ…っ…」 教官は拳を強く握り締め、怒りを露にする。 『戦闘機に搭乗していたF、G、H、そして避難していたIは宮藤芳佳が震電で大和から出撃する数十分前に、ネウロイのビームによって撃墜された…』 教官「ネウロイの『共鳴』によって一旦は生かされたものの…結局は奴らに犠牲者の適任役かどうかを調べられ、この世界に来たっ…!!」 『J、Kの内Jはロマーニャの訓練施設の教官役として、Kはこの映像を撮影している2日後のオペレーション・マルスにて死亡する……予定だ。』 教官「最高に侮辱された気分だ…原作自体も武藤金義の名を利用し汚し!腐りかけた現代の筆者共は妄想に浸り!現実から逃げ!尚且つ迷惑…いやおれの仲間に死をもたらした!」 『ネウロイは役者を揃えた。ストライクウィッチーズの世界の人間は操作できない…だが他の世界から役者を導くことは出来る。』 教官「おれは誰を憎めばいい…。地球外生命体か?だがその前に…筆者が同じ日本人と思うだけで腹が立つ…何のためにおれたちは戦争をしてきた!?頭でっかちを量産するためか!?」 『ネウロイが人とコアとを接触させること…「共鳴」は…二段に活用だ。1つは相互のコミュニケーションの進化、もう1つは…分析。「すてごま」の適役を元の世界の人類から選び出す。』 教官「もしも奴等が戦争を利用した妄想などを描かなければ…おれの仲間は……あんな無様な死に方を強制されはしなかった!!何のために死んだんだ!!」 ―― 441 :731な俺:2012/07/22(日) 00 30 26.55 ID a4S/BGdxS 返信 tw 兵士「「「任せておけっ!!」」」 兵士F「ぎゃあああああっ!!」 兵士G「うわああああああ!!」 兵士H「ぐわあああああっ!!」 ネウロイの攻撃により、戦闘機に乗った兵士達は瞬殺される。 まさに脇役と言われんばかりに。 俺「くっ…宮藤…早く来てくれっ!!」ブゥゥゥゥゥゥン!! ―― 442 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/22(日) 00 32 45.03 ID tXCadOzg2 返信 tw 支援 あーあ、むちゃしやがって… ―― 『おれは兵士Kの役…。オペレーション・マルスに参加する予定だ…死ぬのは目に見えている。逃げたとしても、それもネウロイの計算の内だろう。過去に兵士Iを避難させたが、結果は同じだった。』 『兵士達8人の死亡はこの仮説が成り立つ証拠だ。各兵士達の死後に確認を取ったが、教官の同僚がB、F、G、H、現代から来たスト魔女を知っていた現代人がA、C、I、何も知らない現代人がDだった。全て元の世界からこの世界へ来ている。』 『この法則に気付くのが遅かった…だが気付いたところで、未来は変えられない。今後の生存が確認されているのは…兵士Jである「教官」…そして……――』 ――兵士E「……。(あっちは楽しそうだな……)」 兵士が羨ましそうに俺達の食事を見ている。―― ――兵士E「おれが…おれが走って……俺少尉の救出に向かいます。」―― ――兵士E「生き甲斐…?はっ……何がだ…本当は楽しんでるだけじゃないのかよ…?」 その声を聞いた時、俺はカッとなって兵士の元へ駆けていく―― 俺「…こんなの…………信じられるか……っ…。」 『兵士E。つまり…俺、お前だ――』 ―― ――横須賀基地への帰路にて―― 俺「……………」ザッ ザッ どういうことだよ…それじゃあ……俺は元々脇役「兵士E」として…ネウロイに誘拐されて、この世界へ送りつけられたのか? ……501が壊滅することは変えようの無い未来だったってことかよ…… それに…… ―― 『この「731な俺」の話の流れによると、ヒロインの設定は宮藤芳佳、12話を終え、ウィッチの死亡シーンは書かれていないが、明らかにそれを仄めかすものがあった。』 俺「っ…!」 俺はすぐさま12話に飛び、ラストシーンへとスクロールしていく。 『筆者自身もウィッチ達の死の細部を描くことは拒んだのだろう。しかし、結果は同じだ。』 俺「……………この…台詞…は」 ――宮藤「俺さん……どうして…っ…?うっ…うう…」―― ――501のメンバーで、唯一残されたのは宮藤となった。悲しみで涙があふれ出る。―― ――そして後日、第501統合戦闘航空団、通称「ストライクウィッチーズ」は全滅した。―― ――BAD END―― 俺「そ、そんな……ふっ……ふざけんなっ…!!」 …いや待て…!?…メンバーで…残されたのは…唯一……宮藤!? 俺「えっ、いっ、いやっ!!ミーナともっさんが生きているはずだ!!だからこれは間違っ」 教官「もっさんとは坂本少佐か?……全く…情報に疎いな。」 俺「…?」 教官「しかし毎日宮藤家に通ってるお前なら知っているはずだ。届いた手紙のことを。」 ……手紙……? 教官「一枚目はロマーニャで彼が死亡した通知、二枚目は…」 全ては「731な俺」の忠実なストーリーに直結する。 教官「――…坂本少佐とミーナ中佐が死亡した通知だっただろう?」 俺「……………えっ――」 ―― …宮藤に…俺は何て言えばいい? 日も落ちて夜になり、暗く濁る大空が、俺を問いただしているように見えた。 ――夜、宮藤診療所にて―― 宮藤「明日も俺さん…来てくれるかな……。」 宮藤(そういえば…何にもお礼してなかったな、何かしなくっちゃ。) 宮藤は箪笥へ向かい、過去に自分がお金を貯めていた貯金箱を探し始めた。 宮藤「あれぇ、どこにやったっけ…よいしょ。」ドサッ 荷物を引っ張り出し、貯金箱のことなど実家に帰ってから全く考えることが出来なかったため、手当たりしだいで探す。 宮藤「よいしょっ…と。………あれ?……手紙の…封筒?」 宮藤(なんでだろ…お母さんがおばあちゃんが手紙入れに仕舞い忘れたのかな?) そして、 宮藤は箪笥の隅の隅にしまってあった手紙が入った封筒に、手を伸ばした。